なんで、こんなにインクジェットカートリッジが高いの・・・?
インクジェットプリンターを一度でも買った人ならば、誰でもそんな疑問を持つだろう。
そんな消費者に応えるべく、安いインクジェットカートリッジを提供している「エコリカ」が、セイコーエプソンに訴えられた。「特許を侵害している」として。で、結果は、エプソンの特許は無効とされ、請求自体を棄却された。
私は難しいことはわからないので、特許だの法律だの自由競争原理だのいった論議をする気はない。
私が、プリンターをよく使う一消費者として、商品を提供する側に願いたいことは、ただ一つだ。
「良質な商品と、良質なサービスを、多少高くてもいいから、長期に渡って提供して欲しい」
これだけである。
たとえ安くても、安かろう悪かろうじゃイヤだし、多少高くても、長持ちして流行にとらわれない品質の良さがあれば、トータルコストが安くなる。そんな商品に出会えれば、買ってよかったと思う。
これって、みんなそうなんじゃないのかな。違ったらごめんなさい。でも、多分、みんなそうだと思うのよ。理想的には。
ただ、感情部分では、「大安売り」とかいう文字に目がいってしまい、安くて品質の悪いモノを買ってしまったり、長澤まさみのポスターに惹かれて、買ってしまったりとかしてしまうのだ(笑)。
で、このインクカートリッジ騒動を見て、思うんだけど。
上記に書いた、私の理想に、ほど遠いと思うんだよね。
まず、なんで、こんなにインクカートリッジが高いのか、ってことだけど。
大体、プリンタ本体が、安すぎるって。
なんだよ、一万円台で買えるプリンタって。私たちが自由に描いた絵なり写真なりを読み込んで、かなりの忠実さで色をつけて、何百枚もコピーできるような技術が、ヘタすると一万円以内で買えるって、おかしいって。
大手量販店の販売員やってる知人に聞くと、実際、プリンタの値段は、三年前から約三分の一に下がってるそうだ。
どういう経路でそうなったのかはわからないけど、多分、量販店側の価格交渉によって、徐々に値引き合戦が行われたのだろう。
コストダウンの貢献度によって、売り場の大きさが変わると思えば、どうしたってメーカー側は無理せざるをえない。で、赤字覚悟でプリンタの値段を下げ、売り場面積を確保しようとする。
その分、売り場面積の少ないカートリッジを高くして、元を取ろうとしているわけだ。
もちろん、そのカートリッジの高さに目をつけて、安いカートリッジを提供したエコリカを批判するつもりは全くない。これからもどんどん安いモノを提供してくれと思う。
問題は、あまりに自由競争、価格競争がすぎて、プリンタメーカーが、全然儲からないということである。
実際、キャノンとエプソンの二社が独占状態であるということが、「他社が入っても儲からない」という証明なのではないか。
価格競争をやりすぎて、かえって、二社の独占状態にしてしまっているという矛盾がここにある。そして、この二社は、バカ高いインクカートリッジを売ることによって、利益をあげているのである。
すべては、行き過ぎた価格競争のゆがみの結果なのではないか。
まあ、安くなるのは消費者としてはありがたいが。
私は心配なのだ・・・。あんまり安いと、メーカー側がプリンタから撤退してしまうのではないかということが。まさか、キャノンとエプソンまでが撤退するとは思えないが、撤退しないまでも、売れない商品を生産中止にしてしまうことは当然あるだろう。
実際私も、あるメーカーのプリンタを買って、生産中止になってしまって、修理できずに廃品回収に出したことが二回ほどあるしなあ・・・ああ、なんて地球に優しくない商品なのだ・・・。
こういう時って、本当に、いい商品に限って、生産中止になるんだよ・・・・。多くの消費者は、品質の善し悪しなんてどうでもいいからね。安ければそれでよし、みたいなね。でも、そっちの方が数は売れるから、メーカーだってそっちを残すよ。
自由競争によって、消費者の目がどんどん肥えてくるようならば、それは理想である。だけど、実際は、自由競争によって、消費者の目は、「安かろう悪かろう」に行きがちなのである。
この事件は、大手メーカーが悪いとか、エコリカが正しいとかいう問題ではない。
行き過ぎた価格競争による、負の部分を表しているのだ。
これからも、このような事件は起こると思うよ。一番いいのは、私たち消費者が、表面上の価格にとらわれず、長期にわたるトータルコストを考えてモノを選べる目を養うことだろう。
・・・ま、「バーゲン」という文字を見たら、思わず買いすぎてしまう私が言えることじゃないけどね(笑)。
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